鳥山作品の真骨頂として外せないのが、無類のメカ好きとしても知られる彼が描く乗物やロボットの存在だ。乾いた砂漠の世界を舞台にした名作『SAND LAND』では、戦車や飛行艇の内部構造まで透けて見えるような、圧倒的なリアリティを誇るメカニックが躍動する。
近年ではNetflixなどを通じたアニメーション映像化により、世界中の新しい世代のファンがその造形美に熱狂している。丸みを帯びた独自の車体形状、サスペンションの稼働まで想像させるボルトや継ぎ目の描写。架空の乗り物でありながら「実際に動くのではないか」と思わせる機能美こそ、プロダクトデザインの領域すら超えたメカ表現の真髄だ。