台風の目が通過する際、空が明るくなり風がピタリと止むため、「嵐が去った」と勘違いして屋根の補修や見回りに出かけるケースが見られます。しかし、これこそが台風災害における最大の危険因子です。
台風の目が抜けた直後には、それまでとは全く逆の方向から猛烈な暴風雨が叩きつける「吹き返し」が襲来します。台風は反時計回りに風が渦巻いているため、中心の目を挟んで風向きが約180度反転します。
最初の暴風に耐え抜いた建物や街路樹も、逆方向からいきなり叩きつけられる突風には弱く、屋根瓦の飛散や倒木が一気に発生します。さらに、穏やかな状態からわずか数分で最も凶暴なアイウォールが直撃するため、屋外にいた場合は避難する間もなく飛来物の直撃を受ける危険があります。風が止んでも台風の目が通過している最中である可能性が高いため、気象情報で中心の位置を確認し、完全に警報が解除されるまで屋内の安全な場所から動いてはいけません。