愛犬のしこりは粉瘤?潰す危険性と悪性腫瘍の見分け方・治療費

愛犬のしこりは粉瘤?潰す危険性と悪性腫瘍の見分け方・治療費

愛犬のしこりは粉瘤?潰す危険性と悪性腫瘍の見分け方・治療費の疑問点について、専門知識を基に徹底解説します。

獣医学領域において、一般に「粉瘤」や「アテローム」と呼ばれる病変は、正式には「表皮嚢胞(ひょうひのうほう)」や「類表皮嚢胞」と診断されます。これは皮膚の内側に本来剥がれ落ちるはずの古い角質や皮脂が袋状の組織(嚢胞)の中に蓄積してできる良性の皮膚腫瘍です。

しこりの中心部に小さな開口部が見られることがあり、そこから黒いカスのような角栓が観察されたり、圧迫された際に独特のチーズや銀杏に似た酸っぱい臭い(腐敗臭)を放つ分泌物が排出されたりするのが大きな特徴です。

日常の診察で飼い主から混同されやすい病変に「脂肪腫」があります。両者の違いを整理すると以下の通りです。

  • 粉瘤(表皮嚢胞):皮膚の浅い層(表皮・真皮)にできやすく、弾力のある半球状。中央に黒い点が見られることがあり、中身はドロドロした角質や皮脂。
  • 脂肪腫:皮下組織の脂肪細胞が増殖した良性腫瘍。触感は柔らかくプニプニしており、皮膚の下を滑るように動く。中身は純粋な脂肪組織。

どちらも良性であることが大半ですが、粉瘤は内部で炎症を起こしやすい性質を持つため、経過観察には十分な注意が求められます。

吉田 誠
著者

吉田 誠

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