多くの人が混同しがちなのが、食品における「賞味期限」のような感覚で医薬品の期限を捉えてしまうことだ。製薬メーカーが設定する期限は、厳格な安定性試験に基づき、有効成分が100%近く保持され、品質と安全性が完全に保証される期間を意味している。
市販薬(OTC医薬品)に記載されている「使用期限」は未開封の状態を前提としている。一方、病院で処方される調剤薬の場合、袋に印字されている日付は「指定された期間内に飲み切る」ことを前提としたものであり、症状が治まったからと保管しておいた薬は、その時点で事実上の期限切れとなる。処方薬は患者のその時の体調や体重、症状に合わせて調剤されているため、数ヶ月後に似たような症状が出たからといって再利用することは極めて危険だ。