『オールスター感謝祭』の最大の醍醐味は、編集不可能な5時間超の生放送がもたらす予測不能のハプニングです。お茶の間を騒然とさせた事件の数々は、番組が台本通りの予定調和ではなく、極めて高い緊張感の中で進行している動かぬ証拠でもあります。
番組史の中で最も語り草となっているのが、2009年秋の生放送中に起きた「東京03激怒騒動」です。当時『キングオブコント』で優勝したばかりのトリオ・東京03に対し、初代司会者の島田紳助氏が生放送中に詰め寄ったとされる場面は、画面の隅に不穏な空気が映り込み、視聴者やネット掲示板を大きくざわつかせました。関係者の証言や当時の状況を検証すると、本番前の挨拶や礼儀をめぐる認識の食い違いが発端とされていますが、CM明けに紳助氏が何事もなかったかのように進行を再開した対応を含め、生放送特有の緊迫感を象徴する出来事として記憶されています。
また、司会者交代の理由についても大きな転換点が存在します。番組開始から20年間メインMCを務めた島田紳助氏が2011年夏に電撃引退した際、同年秋の第41回は田原俊彦氏をはじめとする歴代ゆかりのゲストがリレー形式で司会を担当しました。そして2012年春の第42回から、正式な後任として今田耕司氏が抜擢されました。
スタジオ全体を俯瞰し瞬時にボケとツッコミを差配する今田氏の卓越した瞬発力と、初回からMCを務めタイムキープとルール管理を完璧にこなす島崎和歌子氏のコンビネーションは、急激な世代交代の荒波を見事に乗り越え、番組に新たな安定感と明るさをもたらしました。