長年「原作のイメージを守りたい」という黒柳氏の意向で実写映画化やアニメ化の許諾が厳選されてきましたが、シンエイ動画制作・八鍬新之介監督の手により実現した初のアニメーション映画版は、映画レビューサイトで軒並み4.2点以上(5点満点)の高評価を記録しました。
本作の評価を決定づけた要因の一つが、徹底したオーディションによって選ばれた声優キャスト陣の演技力です。
- トットちゃん役(大野りりあな):当時7歳の子役が担当。計算のない無邪気さと感情の機微を圧倒的な生命力で演じ切りました。
- 小林宗作校長役(役所広司):トットちゃんを丸ごと包み込む深い慈愛と、教育者としての揺るぎない信念を重厚な声で表現。
- トットちゃんの両親役(小栗旬・杏):バイオリニストの厳格かつ情熱的な父と、娘の個性を誰よりも信じて支え続けた母を好演。
さらに本作は、世界最高峰のアニメーション映画祭である「アヌシー国際アニメーション映画祭2026」においてポール・グリモー賞を受賞。トットちゃんが見つめる美しい日常の色彩と、戦争という暗雲が忍び寄るコントラストを卓越した美術設計で描き出した点が、海外メディアからも「子ども時代の尊厳を描いた歴史的マスターピース」と極めて高い称賛を集めました。