信号待ちでの消灯習慣にとどめを刺したのが、国際基準(UN-R48)に準拠したオートライト機能の義務化です。国内では2026年4月以降に発売された新型乗用車を皮切りに、2026年10月には継続生産車、さらにはトラック・バスなどの商用車に至るまで段階的に適用範囲が拡大されました。
義務化された最新のオートライトシステムには、極めて厳格な仕様が定められています。
- 周囲の明るさが1,000ルクス未満(日没前の薄暗い状態)になると、2秒以内に自動でヘッドライトが点灯すること。
- 走行中にドライバーの手動操作でヘッドライトを完全に消灯(OFF)できない構造であること。
- 停車中であっても、スイッチをOFF位置に保持し続けたり、パーキングブレーキを引いたりしない限り消灯できない(手を離すと自動復帰する仕様が主流)。
この法改正の主目的は、薄暮時から夜間における歩行者事故の撲滅と、無灯火走行の根絶にあります。つまり、メーカー側も「運転者が意図的にライトを消せないこと」を前提に車両を設計しているのです。
にもかかわらず、手動で無理にダイヤルを操作してスモールに切り替えたり、社外品の後付けキャンセラーでオートライトを無効化したりする行為は、保安基準適合性を損なう恐れがあります。定期点検や車検(自動車検査登録制度)において不適合と判定されるリスクがあるだけでなく、発進時の自動点灯遅れによる事故を招いた場合、ドライバーの重大な過失として追及される可能性があります。