デジタルネイティブである現代の若者たちが、あえて支払いに現金しか使えず、冷暖房も行き届かないような環境を選ぶ現象は興味深い。すべてがアルゴリズムによって最適化され、効率化された社会に対する静かな反抗とも言えるだろう。予約困難な高級店ではなく、並ばなければ入れない、そして行ってみるまで何が起こるかわからない偶然性に満ちた体験に価値が見出されている。
SNSでの「映え」の定義も変化した。作り込まれた美しさから、泥臭くも生命力に満ちた「生(なま)の瞬間」の切り取りへとトレンドは移行している。この泥臭さこそが、現代の若者にとっての究極の贅沢なのだ。