スポーツ医療を巡る情報の中には、患者側が陥りやすい危険なバイアスや誤認が数多く潜んでいます。医療現場の取材を通じて明らかになった代表的な3つの誤解を是正します。
誤解1:最新の再生医療(PRP療法など)を受ければリハビリは不要になる
多血小板血漿(PRP)療法や幹細胞治療などの自由診療は、札幌市内でも導入院が増加しています。しかし、日本整形外科学会のガイドライン等でも指摘されている通り、組織の修復促進と「動作パターンの再教育」は全くの別物です。根本的な関節のアライメント異常や筋力低下を放置したまま注入治療を行っても、競技に復帰した瞬間に再発するリスクは変わりません。
誤解2:大きな総合病院・大学病院に通えば安心である
大学病院は高度な手術や難症例の対応に長けていますが、外来リハビリの予約枠には厳しい制約があり、週に何度も通って密な動作指導を受けることは構造上困難です。手術は高度医療機関の関節鏡専門医に依頼し、日常の札幌スポーツ外傷早期復帰リハビリは提携するスポーツクリニックへ通うという「病診連携」の活用が賢明なアプローチです。
誤解3:痛み止めの注射で試合に出場し続けても問題ない
大会直前の学生やプロ選手が局所麻酔やステロイド注射で急場をしのぐ事例は見られますが、これは組織破壊のシグナルを脳から遮断しているに過ぎません。腱の変性や軟骨の摩耗を加速させ、選手生命を不可逆的に縮めるリスクを孕んでいます。良心的なスポーツドクターは、安易な注射による出場を戒め、休養を含めた医学的妥当性を厳密にジャッジします。