兒玉遥の歩みを語るうえで避けて通れないのが、2017年から2019年にかけて経験した長期休養と、それに伴う容姿の大きな変化です。当時、SNSや掲示板では「顔が変わった」「激太りした」といった心ない誹謗中傷が飛び交い、彼女の体調を巡って様々な憶測が乱れ飛びました。
この空白期間の真相について、彼女は後に自身のYouTubeチャンネルやインタビュー番組、公式の手記を通じて極めて重い事実を告白しています。激変の引き金となったのは、重度のうつ病の発症でした。10代半ばからセンターとしての重責を背負い続け、AKB48選抜総選挙での順位争いや多忙を極めるスケジュールの中で、心身のキャパシティは限界を迎えていたのです。
治療の過程で処方された抗うつ薬の副作用や、抑えきれない過食衝動により、体重は一時40kg台前半から60kg超へと約20kgも増加。鏡を見ることすらできず、自室のカーテンを閉め切ったまま涙を流す日々が続いたと振り返っています。当時の特番インタビューにおいて彼女は、「自分が自分でなくなっていく恐怖と、ステージに戻れない絶望しかなかった」と胸中を吐露しています。華やかなアイドル界の裏で起きていたのは、一人の若者が生きる気力そのものを奪われかけた過酷な闘病劇でした。