プレスンシールを手にした人が真っ先に抱く疑問が、「指に吸い付くようなペタペタとした粘着感」です。まるでセロハンテープや養生テープの糊面を思わせる質感から、「工業用の接着剤が塗られているのではないか」「食品に糊の成分が溶け移って体に害を及ぼすのではないか」という懸念が広がりました。
取材の結果判明した決定的な事実は、主原材料は100%ポリエチレンであり、人体に有害な接着剤は一切使用されていないという点です。プレスンシールの密着力は、メーカーである米Clorox社が開発した特許技術「グリップテックス(Griptex)」によるもの。フィルム表面に肉眼では見えない無数の微細な凸凹(エンボス加工)が施されており、表面同士や容器に押し付けられることで圧力がかかり、物理的な圧力差と表面張力によって吸着する仕組みです。
接着を補助するためにごく微量のコーティングが施されている場合でも、それはチューインガムの基材や紙コップの内面コーティングなどに使われる食品添加物と同等グレードの安全な成分に限定されています。米国食品医薬品局(FDA)の厳格な安全認可を取得しているだけでなく、日本国内に正式輸入される際にも、厚生労働省が定める「食品衛生法 規格基準」に基づく器具・容器包装の試験をクリアしています。内分泌攪乱物質として懸念されるビスフェノールA(BPA)を含まない「BPAフリー」設計も徹底されており、通常の使用において毒性や発がん性を心配する科学的根拠は存在しません。