テレビ番組で見せる「親しみやすい田舎のおばちゃん」というパブリックイメージしか持たない世代にとって、竹城あきの若い頃の写真はまさに衝撃的な美しさを湛えています。彼女の原点は、日本のエンターテインメントの頂点に君臨した「日劇ダンシングチーム(NDT)」にありました。
山形県から上京した彼女は、厳しいオーディションを突破してNDT第24期生として入団。当時の日劇は、選ばれし者しか立てない華麗なるステージであり、身体能力、リズム感、そして容姿のすべてが極限まで求められるプロの世界でした。残された当時のスチール写真や資料を検証すると、スラリと伸びた長い手足と抜群のプロポーションを誇り、きらびやかな衣装を身にまとって舞台中央でスポットライトを浴びる彼女の姿が確認できます。
当時のインタビューや関係者の証言によると、竹城あきは「ステージに穴を開けないこと」を至上命題とし、足の爪が割れて血が滲むような激しいレッスンにも弱音を吐かなかったといいます。後年、バラエティ番組などで見せた見事な身のこなしやリズム感、カメラの前で瞬時に間を取る卓越した身体感覚は、すべてこの日劇ダンシングチーム時代に培われた血肉でした。美貌のトップダンサーからコメディエンヌへの転身は、単なる路線変更ではなく、己の表現力を極限まで磨き上げた表現者だからこそ成し得た進化だったのです。