自衛官の給与キャリアを語る上で、一般の国家公務員や民間サラリーマンと決定的に異なるのが「定年の早さ」です。
自衛隊の定年は、国防の即応性を維持するために一般的な60歳〜65歳定年よりも大幅に早く設定されています。近年の法改正により段階的な引き上げが進められているものの、2026年現在の自衛隊定年退職年齢において、三佐の定年は56歳〜57歳となっています。
定年を迎えた際に支給される自衛隊佐官退職金は、勤続年数や最終号俸によって変動しますが、三佐で定年退職した場合の相場は約2,000万〜2,500万円程度です。
さらに自衛隊には、早く定年を迎えることによる生涯賃金の減少を補填するための特有制度である「若年定年退職給付金」が存在します。これは退職時に一括および分割で支給される公的給付金であり、階級や勤続年数に応じて約1,000万〜1,500万円前後が退職金とは別に支給されます(※再就職先の給与水準や公務員再就職の有無により減額調整あり)。
したがって、三佐で定年を迎えた場合、退職金と給付金を合わせた総額は3,000万〜4,000万円近くの一時金・給付金規模に達します。しかし、50代半ばで社会に放り出されることになるため、自衛隊援護協会などを通じた民間企業への再就職や、警備会社・防災関連・一般企業管理職へのセカンドキャリア構築が必須課題となります。