結論から言えば、毎日新聞社が倒産して会社そのものが消滅する、あるいは全ての報道活動を停止するという意味での「廃刊」は完全な誤報である。しかし、火のないところに煙は立たない。噂が急速に広まった背景には、ここ数年で一気に加速した印刷拠点の統廃合や、一部地域での夕刊休止、そしてデジタル領域への劇的なリソースシフトが存在する。
同社は「紙の新聞」という従来のパッケージを無条件に維持する方針を改め、ウェブ版である毎日新聞デジタルを中心とした情報発信体制へと舵を切り切った。印刷コストや配送燃料費の高騰、配送網の維持限界が叫ばれる中、物理的な紙面を縮小し、速報や深掘り記事をデジタルに一元化する動きが「紙の新聞が終わる=廃刊」という誤解を生んだのだ。独占取材に応じた同社幹部は「紙からデジタルへの完全移行は生き残りをかけた必然の選択であり、報道機関としての撤退ではない」と強調する。