「ステージ3」という言葉の響きには重い印象が伴うが、がん医療の現場ではこの数年で劇的な治療革命が起きている。かつてのように一律の抗がん剤を投与する時代は終わりを告げ、現在は遺伝子パネル検査に基づいた個別化医療(プレシジョン・メディシン)が標準化しつつある。
HER2陽性やトリプルネガティブといったサブタイプに応じ、最適な分子標的薬や抗体薬物複合体(ADC)、さらには免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせることで、手術前の化学療法で腫瘍が完全に消失する(pCR)症例も珍しくなくなった。過酷な副作用に耐えながら治療を継続し、見事に寛解状態を維持している芸能人たちの姿は、現代医療の進歩が生み出した真実の成果でもあるのだ。