2023年夏ドラマ総括!Vivant旋風と配信時代の覇権争いの真相

2023年夏ドラマ総括!Vivant旋風と配信時代の覇権争いの真相

2023年夏ドラマ総括!Vivant旋風と配信時代の覇権争いの真相の総合ガイドを解説します。専門的な知識が詰まっています。

福澤克雄監督が手がけた『VIVANT』は、日本のドラマ制作史において異例中の異例とも言える博打でした。1話あたり約1億円とも報じられた巨額予算、モンゴルでの約2カ月半に及ぶ大規模ロケ、そして「あらすじや役柄を放送直前まで一切明かさない」という徹底した情報統制です。当時の特番インタビューで福澤監督が「テレビの前の皆さんを絶対に驚かせたかった」と語った通り、初回放送で堺雅人演じる主人公・乃木憂助が巻き込まれた巨額誤送金事件から、自衛隊の影の諜報組織「別班」の正体が暴かれた第4話の急展開は、お茶の間の度肝を抜きました。

放送翌朝のSNSやネット掲示板(5ちゃんねる、知恵袋)では、VIVANT 考察の投稿が数十万件規模で乱舞しました。「乃木の別人格・Fの真意」「阿部寛演じる公安・野崎のサイン」「二階堂ふみ演じる医師・薫は敵か味方か」「テントの創始者・ベキ(役所広司)の真の目的」など、画面の隅に映る小道具やアスペクト比の変化まで検証される熱気は、まさに往年の大ヒットサスペンスを彷彿とさせるものでした。

この現象の根底には、バラバラに動画コンテンツを個別消費する時代において、「日曜夜9時に同じ体験を共有する」という祝祭的なライブ同期性の快感が存在していました。日曜劇場の評判は本作によって「重厚なビジネスサクセスもの」から「世界水準のエンターテインメント超大作」へと劇的な進化を遂げたのです。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。