加納典明の名を一般層へ爆発的に浸透させたのは、集英社が発行する『週刊プレイボーイ』や講談社などのグラビア誌で見せた圧倒的なビジュアルショックだ。彼が手がけたヌード写真は、単なる男性向けの性的な消費物としての枠組みを完全に破壊してみせた。
被写体の女性を単に美しく飾るのではなく、その内面にあるエロスと生命力をダイナミックに引き出す撮影スタイル。照明をぎりぎりまで落とし、影を強調したグラフィカルな構図は、それまでのグラビアの常識を覆した。「典明のレンズの前に立つと、女は剥き出しの人間になる」と評された彼のヌード表現は、日本におけるエロティシズムの定義を根底から塗り替えたのである。