ネパール食文化の真髄を味わうなら、まずは伝統的な定食「ダルバート」を外すわけにはいかない。豆(ダル)の温かいスープと米(バート)を軸に、スパイスで炒めた野菜やチキン、爽やかな酸味のアチャール(漬物)がワンプレートに並ぶ。これらを好みの加減で混ぜ合わせながら食べるスタイルは、一口ごとに異なる味わいのシンフォニーを生み出す。油分が控えめで体に優しい点も、現代の健康志向にマッチしている。
もう一つの絶対的エースが、小籠包を思わせるネパールの蒸し餃子「モモ」だ。チキンやマトンなどのハラール肉を包み込み、スパイシーなトマトベースのソース「ゴルベラ・コ・アチャール」をたっぷりつけて頬張る。噛んだ瞬間に口いっぱいに広がる肉汁とハーブの香りは絶品だ。揚げモモやスープモモなどバリエーションも豊富で、ひとたび食べれば病みつきになる中毒性を秘めている。