ルイを取り巻く男たちを演じたキャスト陣の存在感も、この映画の完成度を決定づけている。身体改造に傾倒するアマ役の小栗旬(特別出演)や、突き抜けた歪みを見せるサドの彫師・シバ役を演じた井浦新(当時はARATA名義)の怪演は圧巻だった。
特に井浦新演じるシバと吉高由里子の間で交わされる濃密なシーンは、美しさと凄惨さが表裏一体となった圧倒的な緊張感を醸し出している。怪しげな彫金室の暗がりで、互いの孤独を舐め合うようなやり取り。実力派俳優たちが本気でぶつかり合うことで生じた化学反応が、作品全体に漂う重厚なサスペンスと哀愁を確立させた。