切なくシリアスな世界観を持つ本作ですが、ファンの間で広く知られているのが「カルボナーラ事件」とも呼ばれる制作秘話です。
アルバムの締め切りが迫る過酷なレコーディング期間中、松任谷正隆氏がスタジオで即興のカルボナーラを夜食として振る舞った際、サビのメロディに当てはめる仮歌として「カルボナーラ カルボナーラ」と口ずさんでいたというエピソードが残されています。「どうして どうして」の音数とアクセントが、偶然にもイタリア料理のカルボナーラと完全に一致していたことから生まれたスタジオ内のユーモアでした。
過密スケジュールと極度のプレッシャーの中で飛び交った冗談が、ユーミンの手によって一転、日本中を涙させる伝説の失恋フレーズへと生まれ変わったプロセスは、まさにプロフェッショナルたちの化学反応が生んだドラマです。