アイナ・ジ・エンドの表現力を語る上で欠かせないのが、波乱に満ちた生い立ちと、肉体的な試練を乗り越えて獲得したボーカルスタイルです。彼女のこれまでの歩みと基礎情報を振り返ります。
大阪でダンスに没頭した幼少期を経て上京した彼女は、ソロシンガーやバックダンサー、アイドルユニットでの下積みを経験。2015年にBiSHの初期メンバーとして加入しました。彼女の代名詞である「ハスキーボイス」は、生まれ持った声質に加え、過酷なライブ活動によって声帯にポリープを抱えたことで形成された歴史があります。
2016年冬、医師からは「手術をすれば以前のような綺麗な声に戻る」と告げられたものの、彼女は「自分の武器であるしゃがれ声やエッジボイスを失いたくない」と医師に懇願。あえてハスキーな成分を残す絶妙な匙加減での切除手術を選択しました。この命懸けの決断が、現在の魂を揺さぶる歌唱スタイルを決定づけたのです。