大学の卒業式は、学生同士の記念パーティーではなく、学長や来賓列席のもとで公的な学位記が授与される「公的儀礼」です。そのため、個性の表現とマナー違反の間には明確な境界線が存在します。大学卒業式NGな服装の理由を紐解くと、すべて「式の格式と参列者への敬意を損なうかどうか」に帰結します。
具体的なNG事例として真っ先に挙げられるのが、過度な露出を伴うドレスや着崩した衣装です。胸元が大きく開いたカクテルドレス、極端なミニ丈のスカート、あるいは肩を大胆に露出したオフショルダーなどは、厳粛な式典会場では明らかに不適切とみなされます。和装においても、肩を出したり襟元を大きく広げたりする「花魁(おいらん)風」の着崩しは、大学の品位を汚す行為として式典会場への入場を断られるケースが報告されています。
また、男子学生において見受けられる「ホスト風の過度な光沢スーツ」や「派手すぎるカラーセットアップ」、キャラクターのコスプレなどもNG対象です。周囲の視線を独占しようとするスタンドプレイは、他の卒業生やその家族に対する配慮を欠いた振る舞いと評価されます。
足元に関しても厳格な配慮が欠かせません。大学卒業式パンプス靴マナーでは、素足や厚手のカラータイツ、カジュアルなスニーカー、爪先が開いたオープントゥのサンダルは禁忌とされます。袴に合わせるブーツはクラシカルな編み上げデザインが好まれますが、ピンヒールや過度に派手な装飾が付いたものは会場内での転倒リスクがあるだけでなく、厳粛な雰囲気を壊す要因となります。ヒール高は3〜5cm程度の歩きやすい太ヒールを選び、肌色のストッキングを着用することが大人の嗜みです。