経済産業省の取引実態調査や公聴会の証言記録、業界関係者への取材から浮かび上がるのは、プラットフォームがもたらす「莫大な恩恵」と「理不尽な隷属関係」という二面性です。プラットフォーマーメリットデメリットは、立場の違いによって全く異なる表情を見せます。
メリットの恩恵を最も受けるのは、個人開発者や中小事業者です。「地方の工房で作った伝統工芸品が、Amazonに出品した初月から海外に売れた」「資本力のないベンチャーでも、App Storeに並べば一夜にして全世界1億人に配信できる」。決済機能の開発、国際物流の手配、不正決済の防止といった重労働をプラットフォーマーが代行してくれる価値は計り知れません。
しかし、その裏で事業者を疲弊させているのが、優越的地位の濫用とも言える一方的なルール変更です。取材に応じた国内ゲームパブリッシャーの役員は、重い口を開きました。
「ガイドラインが更新された瞬間、昨日まで認められていた機能が突然『リジェクト(規約違反)』と判定される。審査基準は非公開で、担当者の裁量次第。修正に応じなければアプリのアップデートすらできず、売上が数千万円単位で吹き飛ぶ。交渉のテーブルすら用意されていないのが現実です」
SNSや知恵袋などのコミュニティでも、「規約違反の理由も曖昧なままアカウントが永久停止され、売掛金が数か月凍結された」「検索アルゴリズムが突然変更され、自社商品の表示順位が圏外に落ちて倒産寸前に追い込まれた」という出店者の悲痛な叫びが絶えません。事業者がプラットフォーム上で必死に獲得した顧客情報はマスキングされ、自社の資産として蓄積できない仕様になっている点も、構造的な搾取を生んでいます。