そもそも明朗会計の意味とは、提供する商品やサービスの価格・内訳があらかじめ明示され、不正や不透明な上乗せが一切ない清廉な会計処理を指します。商売において感覚的に大雑把な金銭管理を行うどんぶり勘定の対義語として広く定着しました。
その歴史的な明朗会計の語源・由来を紐解くと、昭和初期の都市部に台頭したカフェーやバーにまで遡ります。当時の水商売では、給仕(女給)が客の懐具合を見て勝手に勘定を上乗せするどんぶり勘定が常態化していました。これに対して一部の先進的な店舗が「メニュー通りの定額制で伝票をガラス張りにする」という営業方針を打ち出し、安心感をアピールするキャッチコピーとして「明朗会計」と掲げたのが始まりとされています。
しかし、現代の商業シーンにおける「明朗会計」は、法律で定義された公的な認証用語ではありません。店舗側が自称しているプロモーションワードに過ぎないため、「看板に書いてあるから安心だ」と鵜呑みにするのは極めて危険です。