華やかな笑いの裏側には、想像を絶するストイックな現場が存在していました。リーダーであるいかりや長介さんの自著手記『だめだこりゃ』や、関係者の証言によると、1回の放送分(約90分〜2時間特番)を収録するために、数日間にわたる綿密な本読みと立ち稽古が行われていたといいます。
スタジオ収録は朝から深夜に及ぶことが常態化しており、わずか5分のコントのために10時間以上かけて大掛かりなセットの建て込みとリハーサルを繰り返しました。いかりやさんはギャグの「間(ま)」に対して1フレーム(30分の1秒)単位の厳格さを求め、小道具が落ちるタイミングや効果音のズレを一切妥協しませんでした。
当時のドリフ大爆笑歴代ゲスト一覧を振り返ると、キャンディーズ、松田聖子さん、中森明菜さん、沢田研二さんといった当時のトップアイドルや大物歌手が名を連ねています。彼女たちも特別扱いされることなく、ドリフの激しい水被りや金だらい落とし、パイ投げの直撃を受けるなど、過酷なコントの洗礼を受けました。ゲストが体当たりで挑むことで生まれる「本物のリアクション」こそが、視聴者を惹きつける強力なリアリティを生み出していたのです。