インターネット掲示板や検索ワードの一部には、「最近テレビで見かけない」「引退したのか」といった誤解に基づいた言説が散見されます。しかし、これは現代のメディア接触の変化がもたらした典型的な錯覚に過ぎません。
テレビの全国ネット番組を中心に見ている視聴者にとっては、M-1グランプリで脚光を浴びた2000年代中盤に比べて露出が減ったように映るかもしれませんが、関西圏のローカル局や演劇カルチャーの文脈において、おーい久馬の影響力は当時よりも遥かに拡大しています。舞台演劇のチケットは即日完売を記録し、配信プラットフォームでの公演アーカイブ視聴数も極めて高いアベレージを叩き出しています。
民放キー局のひな壇バラエティで瞬発的なリアクションを競い合うフィールドから、より自身の作家性と構成力がダイレクトに発揮される「劇場」「舞台」「作劇」へと活動の主軸を自らシフトさせたというのが正確な実態です。メディアの露出形態が変わっただけであり、クリエイターとしての評価と実利的な需要はむしろ全盛期を迎えていると言っても過言ではありません。
【プロの結論】おーい久馬作品を味わうべき人・好みが分かれやすい人の判断基準
ストーリーテラーとして稀代の才能を持つおーい久馬のコントや舞台作品ですが、すべての観客にとって同様に楽しめるわけではありません。鑑賞における向き不向きの判断基準を提示します。
【向いている人・深く魅了される人】
- 単発の一発ギャグやリアクション芸よりも、伏線が張り巡らされたシチュエーションコントやストーリー展開を好む人
- 三谷幸喜やバカリズムのような、会話の噛み合わなさや日常のズレから生じる上質な喜劇が好きな人
- 普段交わることのない異なる事務所の芸人や俳優同士が、見事なアンサンブルを奏でる化学反応を楽しみたい人
【好みが分かれやすい人・慎重になるべき人】
- テレビのショートネタ番組のような、数秒から1分程度で即座に大爆笑できるスピード感のみを求めている人
- 物語の文脈を追うことや、登場人物同士の相関図を把握することに疲れを感じてしまう人