多くの子どもたちに愛されていた看板商品が、なぜ販売終了に至ったのか。公式から大々的な終売アナウンスが出されたわけではありませんが、当時の菓子業界の動向とお菓子市場の構造変化から3つの要因が浮かび上がってきます。
第1の要因は、グミ市場における食感トレンドの劇的なシフトです。森のくだもの屋さんは、フルーツの柔らかさと程よいみずみずしい弾力が魅力のソフト系グミでした。しかし2000年代中盤以降、市場ではハード系グミや強い噛みごたえを特徴とする商品が急増し、購買層の中心が子どもからオフィスワーカーや若年層へと拡大。メーカー各社が商品ポートフォリオの再編を余儀なくされました。
第2に、立体成型に伴う製造コストと新商品サイクルが挙げられます。果物の形を忠実に再現した精巧なグミ型は製造工程において高度な技術を要します。次々と新フレーバーやタイアップ商品が登場するなかで、定番枠としての採算ラインや棚の奪い合いが激化した結果、自然な形で世代交代が行われたと見られています。