シリーズの中核をなす「SWORD地区」各チームの首領たちの序列も、作品を追うごとに大きな地殻変動を起こしています。とりわけ論争の的となるのが、村山良樹とコブラの力関係、そしてスモーキー全盛期のポテンシャルです。
ドラマ『HiGH&LOW Season1』において、コブラと村山は山王街で壮絶なタイマンを演じ、コブラが勝利を収めました。しかし、この一戦は村山にとって「守るべきものを持たない空虚な番長」だった頃の敗北に過ぎません。その後の村山は、鬼邪高定時制の仲間たちの信頼、轟洋介との死闘、そしてSWORD地区の看板を背負う自覚を通じて精神的に急成長を遂げます。『THE MOVIE 2』や『THE WORST』の頃には、百人組手を笑顔で完遂し、楓士雄を子供扱いするほどの絶対的強者へと覚醒。現在のファンの間では、「精神的に完成した村山が再度コブラと戦えば、結果は逆転してもおかしくない」という見方が支配的になっています。
そしてもう一つ、ファンの間で神格化されているのが「RUDE BOYS」のリーダー、スモーキーの全盛期戦闘力です。作中では重い肺の病を患い、常に喀血の恐怖と闘いながら戦っていたスモーキーですが、ドラマ初期に無名街へ踏み込んできた雨宮広斗と対峙した際のアクロバティックな身のこなしは圧巻でした。立体的な障害物を駆使したパルクールアクションと、一撃必殺のスピード打撃は、万全の状態であれば琥珀や雨宮兄弟に肉薄していた可能性を強く示唆しています。病に蝕まれながらも仲間を逃がすために九龍グループの刺客たちを食い止めた最期の姿は、ハイロー屈指の名場面として語り継がれています。