情報過多社会におけるメンタルケアとして、海外の都市部で先行していた「ワイルド・ガーデニング」や「リワイルディング(再自然化)」の思想が、日本の都市生活者の感性とも合致した。タイパ(タイムパフォーマンス)を追求し続ける日常から完全に離脱できる場所が、現代人には決定的に不足していた。
目的を持たずに佇み、季節の移ろいや風の音を感じる時間。一切の生産性を求められない空間に身を置くことで、脳の疲労が軽減されるという研究結果も相次いで発表されている。現代の都市生活者にとって、この手付かずの原っぱは精神の安全弁にほかならない。