かつて昭和から平成にかけての横浜中華街には、深夜2時や3時、さらには始発近くまで営業を続ける中華料理店が点在していました。近隣のバーや港湾関係者、山下町・元町エリアの夜勤労働者が集う深夜の活況が存在していたのも事実です。
しかし、近年の社会環境の変化や人手不足、コスト高騰の煽りを受け、深夜帯の営業体制は劇的な再編を強いられました。地元情報サイトや街頭調査のデータによると、現在中華街エリアで深夜25時(翌1時)前後まで営業を継続している店舗はわずか3店舗程度にまで減少しています。
その筆頭格として不動の地位を保ち続けているのが、本場香港スタイルの朝粥と広東家庭料理で知られる「馬さんの店 龍仙 本店」です。早朝7時から深夜25時まで通しで営業を続ける同店は、夜遅くに中華街へ滑り込んだ旅行者や近隣ホテルの宿泊客にとって最後の砦となっています。深夜の店先で提供される熱々の海鮮粥や特製水餃子は、冷え切った夜の散策において格別の存在感を放ちます。
他にも路地裏に佇む極小規模の本格広東・台湾料理店が24時から25時頃まで厨房を守っていますが、これらは席数が限られており、夜間は常連客や近隣の同業者で満席になるケースも目立ちます。「中華街に行けばどこかしら深夜まで開いているだろう」という漫然とした見切り発車は極めて危険であり、22時以降に食事を摂る場合は、営業中の特定店舗をピンポイントで目指す戦略が不可欠です。