そもそも、この二つの言葉が日本でどのように定着したのかを振り返る必要がある。歴史の針を明治時代まで戻そう。当時、日本に初めて紹介されたのは「パンケーキ」だった。しかし、昭和初期にデパートの食堂で「ハットケーキ」として売り出され、それが転じて「ホットケーキ」という呼び名が定着したと言われている。温かいケーキだからホットケーキ。実にシンプルなネーミングだ。
一方で、2010年代のハワイアンパンケーキブームを機に、日本国内での「パンケーキ」の認知度は爆発的に上がった。ここで面白いねじれが生じる。もともとは同じものを指していたはずの言葉が、日本では全く異なるイメージを持つ二つの料理として枝分かれしたのだ。