アニメーションの歴史を語るうえで、映像を支える「音」のプロダクションの存在は外せない。その中心地とも言える映像制作大手・東北新社において、長年にわたり第一線で音響制作をリードしてきたのが木村絵里子だ。彼女が手がける現場では、声優のアフレコ指導から効果音(Foley)の選定、ミックスバランスに至るまで、細部にわたる妥協なき美学が徹底されている。
一般的な音響監督の枠を超え、作品全体のディレクションと深く共鳴する姿勢は、多くの監督から「音の共同制作者」として絶賛される。映像が持つポテンシャルを何倍にも引き上げる音づくりの哲学は、東北新社という歴史ある土壌から生まれ、今や日本のアニメーション制作における品質基準そのものを押し上げている。