Webメディアや動画配信で頻繁に煽られるのが、「相性の悪いパワースポットへ行くと運気が下がる」「知らずに行くと逆効果になる」という言説です。さらに一部の体験談では、神社の属性が合わない時の症状として、参拝中の目まい、吐き気、帰宅後の激しい疲労感や発熱などが語られます。
なぜこのような拒絶反応とも取れる現象が起きるのでしょうか。取材を進めると、オカルト的な祟りや相性問題ではなく、極めて現実的な行ってはいけない神社の理由と相性の悪い神社の特徴が浮き彫りになってきました。
第一の要因は、「参拝者の心理状態と神社の持つ厳粛な空気感とのミスマッチ」です。神社の中には、幽玄な原生林に囲まれた山岳信仰の霊場や、激動の歴史的背景を持つ古戦場跡、あるいは悪縁を断ち切る強力な「縁切り」の祈祷を行う場所が存在します。精神的に極度に衰弱している人が、観光気分の軽い気持ちで過度に重厚・峻厳な空気を放つ聖域に足を踏み入れると、その静寂や威圧感に気圧され、自律神経の乱れから頭痛や倦怠感を引き起こすケースが多々あります。
第二の要因は、「神社の管理状態」です。氏子や崇敬者の減少により手入れが行き届かず、参道にゴミが散乱し、社殿が荒廃しているような神社は、物理的にも衛生環境が悪く、心理的にも陰鬱な印象を与えます。本能的な危険察知や不快感が身体症状として現れることを、参拝者が「神様との相性が悪かった」と錯覚してしまうのです。