ネット掲示板やSNS上で頻繁に議論を呼ぶのが、「韓国ノースフェイスの日本持ち込みは違法なのか」という疑問です。結論から述べると、個人が自己着用・自己使用する目的で現地購入し、手荷物として日本へ持ち帰る行為は完全に合法です。しかし、そこには法律上の明確な境界線が存在します。
この問題の根本には、日韓における商標権の権利関係があります。日本国内における「THE NORTH FACE」の商標権および独占販売権は株式会社ゴールドウインが保有しています。一方、韓国国内におけるライセンスはヤングワン・アウトドア(Youngone Outdoor)が保有しており、両者は米国のVFコーポレーションから別個にライセンス許諾を受けている全くの別法人です。
日本の商標法および関税法上の解釈において、合法性と違法性の境界線は以下の通り明確に分かれています。
第一に、「個人使用目的での携行および個人輸入」です。海外で正規に販売されている真正品(本物)を、自分自身や家族が使用するために日本へ持ち込む行為は、商標権の間接侵害には当たらず、日本の税関を合法的に通過できます。
第二に、「商業・転売目的での輸入」です。フリマアプリ(メルカリ、ヤフオク等)での転売やセレクトショップでの販売を目的として韓国ノースフェイスを輸入する行為は、日本国内の商標権者であるゴールドウインの権利を侵害するものとみなされます。税関での輸入差し止め申告の対象となっており、商業輸入が発覚した場合は没収や輸入通関の停止措置が執られます。
韓国ノースフェイス商標権と税関のルールにおいて特に留意すべきは、2026年10月に施行された改正関税法です。海外通販などを介して模造品(偽物)を個人輸入した場合、たとえ個人使用目的であっても税関で没収対象となりました。正規品の個人持ち帰りは問題ありませんが、「営利転売」と「偽物の輸入」の2点については厳密な法的ペナルティが存在することを正しく認識しておく必要があります。