音楽記者がドーム公演やCDショップの店頭、そしてSNS上のコミュニティ(Xや知恵袋、ファンダム専用コミュニティアプリのWeverse)を取材すると、ランキングの順位だけでは見えてこない「現場の熱量の質」が浮き彫りになります。
東京ドームの現場取材で聞こえてきたのは、世代交代に対するファンの鋭敏な感覚です。長年K-POPを追ってきた30代の女性ファンは次のように語ります。
「以前はCDを何十枚も買って握手会に行くことが当たり前でしたが、2026年現在は楽曲そのもののクオリティと、ライブの生歌・パフォーマンスの説得力で推しを決める人が増えています。Stray Kidsのライブに行ったとき、音圧とメンバー自身の熱唱に圧倒されてファンになりました。一方で、RIIZEやTWSのような第5世代は、普段の移動中に聴きたくなるような日常に溶け込む音楽が多く、K-POP特有の聴き疲れが一切ないのが新しくて心地いいです」(都内在住・30代会社員)
また、ネット掲示板やSNS上の議論を検証すると、ファンダム内部の「温度感」にも明確な違いが見て取れます。
- BTS・SEVENTEENファンダム:「兵役のブランクすらもメンバーへの信頼に変わっている。浮気せずに待っていたファンが多く、完全体ライブのチケット倍率が過去最高を更新している」という、成熟した信頼関係に基づく連帯感。
- Stray Kids・ENHYPENファンダム:世界中のファンと連動して各種グローバル投票やストリーミング運動を組織化し、グループをさらなる世界的高みへ押し上げようとする「熱烈な共闘意識」。
- RIIZE・ZEROBASEONEファンダム:オーディションやデビュー初期の初々しさから、一気にグローバルトップへと駆け上がる過程をリアルタイムで目撃する「初期参入の熱狂と疾走感」。
このように、各グループの人気の背景には、ファンがアイドルとの関係性の中に何を求めているか(安定感か、世界的な野望の達成か、成長の追体験か)という心理的な動機がダイレクトに反映されています。