「喉に梅干しの種が引っかかっているような感じがする」「何もないのに喉が詰まって息苦しい」という特有の症状は、現代医学で咽喉頭異常感症(ヒステリー球)と呼ばれています。検査をしてもポリープや腫瘍といった器質的病変は見当たらないものの、患者本人にとっては耐え難い不快感が続くのが特徴です。
この咽喉頭異常感症の漢方薬として絶大な信頼を得ているのが半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)です。半夏、厚朴、茯苓、生姜、蘇葉の5種類の生薬で構成され、ストレスによって喉周辺に滞った「気」をスムーズに巡らせ、筋肉の緊張をほぐす働きを持っています。
半夏厚朴湯による喉の違和感の改善率は高く、不安感や動悸、胃の不快感を伴うケースにも幅広く適応します。喉のイガイガの原因がウイルスではなく、仕事や対人関係のプレッシャーにある場合は、抗炎症薬ではなく半夏厚朴湯による自律神経系へのアプローチが劇的な回復をもたらします。