公共交通機関の割引制度や福祉サービスの利用現場においても、等級は日常のフットワークに直結します。 特に重要な概念が、公共交通機関運賃割引 第1種第2種の違いです。手帳の旅客鉄道株式会社(JRグループ各社)等における区分は、等級と密接に連動しています:
- 第1種障害者:身体障害者手帳の1級〜3級の一部、精神障害者保健福祉手帳1級(※近年導入された精神障害者割引制度に基づく)、療育手帳の最重度・重度(A判定)が原則として該当します。本人単独での利用時(片道100km超で5割引)だけでなく、介護者・付添人同伴時の乗車券・特急券(普通急行券等)が距離制限なく5割引になるという強力な優遇措置が適用されます。
- 第2種障害者:身体障害者手帳の低等級や、精神障害者保健福祉手帳2級・3級が該当します。原則として本人単独利用時(100km超の普通乗車券のみ5割引)に限られ、同伴する介護者の運賃割引は適用されません。
精神障害者保健福祉手帳をめぐっては、長年にわたり身体・知的障害との割引格差が問題視されていましたが、JRグループ各社が2025年4月より精神障害者割引を導入し、1級が「第1種」、2級・3級が「第2種」として整理されました。これにより、単独での移動が困難で介助者の同伴が欠かせない1級所持者の移動コストは劇的に改善されました。 また、障害福祉サービス利用要件の差にも注視が必要です。訪問介護(ホームヘルプ)や重度訪問介護、行動援護などの公的福祉サービスを利用する際、手帳の等級そのものに加えて「障害支援区分(区分1〜6)」の認定調査が行われます。しかし、手帳1級を保持している事実は、支援区分認定の一次判定や審査会において「極めて手厚い介護支援を必要とする」有力な客観証拠として機能します。2級の場合、通所型サービス(就労移行支援や就労継続支援B型など)の利用はスムーズである一方、重度訪問介護のような24時間体制の介護給付を受けることは極めて困難です。