外来診療の現場やSNS、健康相談コミュニティを検証すると、「ただの体質や加齢だと思い込んでいた」という患者の切実な声が数多く寄せられています。
都内の血管外科クリニックを受診した50代女性の手記によると、最初の異変はふくらはぎの頑固な乾燥とかゆみでした。皮膚科で保湿剤とステロイド軟膏を処方されては一時的に改善し、薬をやめると再発を繰り返すこと3年。ある日、立ち仕事の最中にすねの皮膚が破れ、数ミリの傷口から激しい痛みを伴う潰瘍へと広がりました。「もっと早く静脈の病気だと知っていれば、皮膚が黒ずんでボロボロになる前に防げたはず」と後悔をにじませています。局所のうっ滞性皮膚炎の治し方において、外用薬だけに頼る対症療法がいかに無力であるかを如実に示す事例です。
また、胆汁うっ滞の検査と治療を経験した40代男性のケースでは、最初の自覚症状は目立った腹痛ではなく、「手のひらや背中の耐え難いかゆみ」でした。市販の抗ヒスタミン薬を服用しても一切効果がなく、尿がウーロン茶のような濃い褐色になったことで総合病院の内科を受診。血液検査の結果、胆道系酵素であるALPやγ-GTPが著明な高値を示し、超音波検査とMRCP検査によって総胆管結石による胆汁うっ滞と判明しました。「まさか内臓の病気で皮膚がかゆくなるとは夢にも思わなかった」と語るように、体内物質の滞留は思いもよらない部位に警告シグナルを放ちます。