「たかが裾を数センチ切るだけで、印象がここまで激変するとは思いませんでした」。都内のアトリエで仕立てを手掛ける熟練の縫製職人はそう語る。身幅がゆったりとしたオーバーサイズTシャツも、着丈を3〜5センチ短くするだけで今風のボックスシルエットやクロップド丈へと劇的に変化するのだ。
現場で活躍するファッションスタイリストも、この「丈感の調整」をスタイリングの最重要ポイントに挙げる。ベルトラインが少し見える位置へ丈を詰めることで、脚長効果が跳ね上がる。既成服のサイズ感に自分を合わせるのではなく、服を自分のシルエットに引き寄せる技術こそ、洗練された着こなしの第一歩といえる。