統合失調症の発症メカニズムは、脳内の神経伝達物質(ドパミンやグルタミン酸など)のアンバランスと、遺伝的脆弱性に過度な環境ストレスが重なる「ストレス・脆弱性モデル」で説明されます。病気の状態は大きく分けて以下の2つのフェーズに分かれます。
第一が「陽性症状」です。本来そこにはないものが現れる状態を指し、「誰かが自分の悪口を言っている」「監視されている」といった幻聴・被害妄想、思考がまとまらなくなる連合弛緩などが挙げられます。
第二が「陰性症状」です。本来あるはずの意欲や感情が低下する状態であり、喜怒哀楽の平板化、意欲の減退、自発的な行動の困難、極度の引きこもりが長期間続きます。周囲からは「単なる怠け」「うつ病」と見誤られやすい特徴があります。
発症の前段階である「前駆期(初期サイン)」には、睡眠リズムの崩れ、音や光に対する異常な過敏さ、集中力の急激な低下、原因不明の焦燥感が現れます。早期発見・早期治療(EPI: Early Psychosis Intervention)がその後の寛解率や社会復帰率を劇的に向上させるため、日常の違和感を放置しない姿勢が極めて重要です。