本作の最大の推進力は、緻密に練られたキャラクター設定とキャスト陣の圧倒的なアンサンブルにあります。金子茂樹によるテンポの良い会話劇は、登場人物たちの相関関係を通じて幾重もの面白さを生み出しました。
【主要キャストと登場人物の相関関係】
- 正木誠(演:亀梨和也):ウォーターサーバー会社「白壁ウォーターサービス」営業部員。愚直で誠実、押し出しは弱いが一度決めたことはやり抜く性格。美人局被害に遭うなど恋愛では不運続きだったが、突如現れた自称・神の指示を受け、晴子へのアプローチを開始する。
- 湖月晴子(演:木村文乃):マーケティング会社「ステーション・トレイディング」勤務。現実主義で堅実な女性。過去の手痛い恋愛経験から運命や奇跡を一切信用せず、「安心・安全」な結婚を求めていた。誠の突飛なアプローチに当初は強い拒絶反応を示す。
- 謎の男/自称・神(演:山下智久):誠の部屋に突然現れた謎の存在。30年後の未来からやってきたと語り、誠と晴子が結ばれなければ「30年後に地球が滅亡する」と宣告。独特の飄々とした口調で誠に奇想天外なミッションを次々と課していく。
- 定岡光範(演:満島真之介):晴子の高校の同級生。高校時代は野球部で晴子と関わりがあり、商社マンとして成功を収めて再会。晴子にアプローチをかけ、誠の強力な恋のライバルとなる。
- 四谷三恵(演:菜々緒):晴子の親友。キャビンアテンダント。男を見る目に長け、恋愛に慎重すぎる晴子の背中を押す相談相手。サバサバとした性格で物語の良心として機能する。
- 烏田一広(演:田辺誠一):誠の上司である営業部長。誠の良き理解者であり、仕事面で誠をサポートする。
- 湖月大地(演:杉本哲太)&湖月善江(演:石野真子):晴子の両親。昔気質の頑固さと温かさを併せ持つ父親と、娘の幸せを優しく見守る母親。誠の誠意が試される重要な関門となる。
亀梨和也演じる「愚直な努力家」と、山下智久演じる「軽妙洒脱な神」のコンビネーションは、『野ブタ。をプロデュース』の草野彰と桐谷修二の関係性を反転・成熟させた構造となっており、ファンのみならず一般視聴者からも絶賛を浴びました。そこに木村文乃が演じる「地に足のついた現実派ヒロイン」が加わることで、ファンタジー設定が確かなリアリティを獲得しています。