2026年の外食市場において、消費者の購買行動はかつてないほどのメリハリを見せている。日常の食事はタイパ(タイムパフォーマンス)や簡便性を重視して軽度に済ませる一方で、週末や「ご褒美」の外食においては、1回あたりの満足度を最大化させようとする傾向が顕著だ。ここで主役に躍り出たのが、圧倒的なボリュームと高品質な味わいを両立させた新世代のメニュー群である。
かつて安かろう悪かろうと揶揄されることもあった大盛り料理だが、現在の「腹パングルメ」は質の高さが前提となっている。ミシュラン掲載店で修行を積んだ料理人が手掛けるガッツリ系ラーメンや、ブランド豚を惜しげもなく使用した極厚カツ丼など、素材へのこだわりは妥協を知らない。「高い金を払ってスカスカな料理を出されるくらいなら、突き抜けたボリュームと旨さで胃袋を満たしたい」という合理的な割り切りが、消費者のサイフの紐を緩めさせている。