作中で白くて丸々とした大根のような風貌で登場する神様の正式な名前は「おしら様(お白様)」です。真っ赤なふんどし一丁に朱色の鳥甲(とりかぶと)のような冠をかぶり、悠然と歩くその姿は、神々が集う湯屋「油屋」の客の中でもひときわ目を引く存在として描かれています。
おしら様は言葉による明確なセリフを持たず、吐息やうなり声のような感情表現のみを行いますが、この声を演じたのは人気演劇ユニット「TEAM NACS」の安田顕です。当時スタジオジブリ作品にTEAM NACSのメンバーが多数参加しており、大泉洋が番台蛙を演じたことと並んでファンの間では有名なキャスティングとなっています。巨体から漏れる独特の息づかいは、安田顕の見事な表現力によって吹き込まれました。