ネットの検索窓に「新天地公園」と打ち込むと、サジェスト候補に「治安」「事件」「危ない」といった不穏な言葉が並びます。この評判が定着した最大の理由は、中四国随一の歓楽街である流川・薬研堀エリアと商業中心街(本通・八丁堀)の結節点に位置している都市構造にあります。
過去には、泥酔者同士による口論や突発的な暴力トラブル、客引きグループと通行人の摩擦などが複数回報じられてきました。さらに、全国的な社会問題となった「トー横」に類似する形で、若年層がアリスガーデン(広島市アリスガーデン)や新天地公園一帯に深夜たむろする「界隈」化現象がSNSを通じて可視化されたことも、ネガティブなイメージを加速させた決定打です。オーバードーズ(医薬品の過剰摂取)や未成年者の飲酒・喫煙、家出少女を狙った声かけ事案がネット掲示板(5ch)やX(旧Twitter)上で拡散され、「近づいてはならない危険地帯」という誇張されたレッテルが貼られる事態に至りました。
地元紙の社会部記者や捜査関係者の証言によると、報じられた事件の大半は公園内で無差別に市民を襲う凶悪犯罪ではなく、「深夜の泥酔者同士の諍い」あるいは「深夜徘徊するコミュニティ内部の金銭・人間関係トラブル」が実態です。昼間の一般来訪者が歩くだけで事件に巻き込まれるような無法地帯では決してありませんが、繁華街特有の負のエネルギーが集積しやすい物理的・地理的要因が、長年にわたって噂の火種となってきました。