毎年8月29日前後になると、日韓両国のインターネット空間では対照的な言論が飛び交います。両国の世論空間における反応と、そこに生じている認知のギャップを検証します。
韓国の主要ポータルサイト(NAVERやDaum)のニュースコメント欄やSNSでは、以下のような声が主流を占めます。
- 「8月15日の光復を祝うこと以上に、8月29日の屈辱を絶対に忘れてはならない」
- 「李完用をはじめとする親日売国奴の財産をもっと徹底的に国家回収すべきだ」
- 「経済や軍事で二度と隣国に遅れを取らない強い国家をつくることこそが真の克日である」
特に近年は、単なる感情的な反日シュプレヒコールにとどまらず、「自国の防衛力・先端技術力を高めることこそが国恥を防ぐ道だ」という現実主義的なリアリズムに基づく書き込みが増加傾向にあります。
対照的に、日本のYahoo!ニュースコメント欄や5ちゃんねる、知恵袋などの反応は全く異なる様相を呈します。
- 「日韓併合は国際社会(イギリスやアメリカ)が公式に承認した合法的な合邦だったはず」
- 「莫大なインフラ投資や近代教育の普及を無視して、なぜすべてを『恥辱』と表現するのか」
- 「100年以上前の出来事を毎年持ち出されては、いつまでも未来志向の関係が築けない」
日本側の世論では「合法的な条約による併合」「近代化の恩恵」という歴史観が根強く、韓国側の「違法な主権強奪」「暗黒の恥辱」という集合的記憶との間で対話が成立しにくい構造が浮き彫りになっています。双方が互いの主張の「文脈」を理解しないまま、ネット上で切り取られた言説をぶつけ合う構図が固定化しているのが現状です。