関西で長い歴史をかけて育まれてきた上方漫才。その根幹を成す「ツッコミ」の技術は、理不尽や違和感に対する痛快なリアクションとして親しまれてきた。M-1グランプリなどで見られるような研ぎ澄まされた話芸の結晶が、音楽のリズムに乗ることで言語の壁を軽快に飛び越えたのだ。
「なんでやねん」という否定と共感を同時に生み出すワードセンスは、いまや海外のリスナーにとってもエキゾチックで小気味よい響きとして受け入れられている。理屈抜きの心地よさ。伝統的な話芸のエッセンスが最先端のビートと出会ったことで、普遍的なポップアートとしての地位を確立したといえる。