約15年にわたり火曜21時の顔として君臨した番組は、なぜ1996年3月にレギュラー放送を終了したのでしょうか。そこには単一の要因ではなく、複数の複合的な構造変化がありました。
最大の要因は、バブル経済崩壊後の制作費縮小とコストパフォーマンスの悪化です。全盛期の『なるほど!ザ・ワールド』は、複数の制作会社(トップシーンやネクサスなど)が世界各地へスタッフを長期派遣し、1回の放送に膨大なロケ費用と人員を投じる贅沢な作りでした。しかし、90年代半ばに入るとテレビ局全体の制作費削減が本格化し、かつてのようなスケール感を維持することが難しくなりました。
さらに、海外旅行の大衆化や競合する裏番組の台頭によって視聴率が10%台前半まで低迷。番組の顔であった愛川欽也が「番組のクオリティを保てないなら引き際である」として勇退を決意したことが、15年の歴史にピリオドを打つ決定打となりました。