くも膜下出血は、発症者の約3分の1が命を落とし、約3分の1に重い後遺症が残り、完全に社会復帰できるのは全体の約3分の1にとどまる極めて重篤な疾患です。命を救い、予後を良好に保つためには、本格的な大出血を起こす前の「初期症状・前兆」を捉えることが決定打となります。
本格的な破裂を起こす数日から数週間前に、約10〜40%の患者が以下のような前兆を経験しています。
・一瞬でピークに達する突発的な頭痛(雷鳴頭痛)
・数分から数時間で自然に軽快してしまう一時的な頭痛
・物が二重に見える複視や、まぶたが下がる眼瞼下垂(動眼神経麻痺)
・後頭部から首筋にかけての強い張りや違和感
これらの症状が出現した直後、CT検査で「異常なし」とされたことで単なる片頭痛や肩こり、緊張型頭痛と誤認され、数日後に大破裂を引き起こす事例は少なくありません。「急激に始まり、瞬時に痛みが最大に達した」というエピソード自体が極めて重要な診断情報となります。