全国的な米の品薄状態は、9月上旬から順次スタートした早場米(高知県産や宮崎県産)の収穫、そして9月下旬から10月にかけての主産地(東北・北陸)による新米の本格的な出回りによって物理的な解消を迎えました。
しかし、店頭に戻ってきた米の値札を見て消費者は二度目の衝撃を受けることになります。5kgあたり2,000円前後だった一般的な銘柄米の価格は、3,000円から3,500円台へと大幅に値上げされていました。この米価高騰の背景には、以下のような複合的なコスト要因が存在します。
- JAの概算金(農家への仮払金)の大幅引き上げ:集荷競争の激化に伴い、過去最高水準の引き上げが実施された。
- 生産資材の高騰:化学肥料、農薬、農業機械の燃料費、電気代が世界的なインフレで高止まりした。
- 物流費・人件費の上昇:「物流の2026年問題」に伴うトラック運賃の上昇とドライバー不足が輸送コストを直撃した。
一連の価格改定は、単なる一時的な需給の乱れではなく、長年続いていた「米は安くて当たり前」というデフレ構造からの歴史的な転換点となりました。