ネット上のQ&AサイトやSNSで頻繁に見受けられるのが、「秋の13度は平気だったのに、春の13度は凍えるほど寒かった」という声です。この現象には、気象学および生理学に基づいた明確な根拠があります。
第1に、風速と日照時間の違いです。春先(3月頃)は移動性高気圧と低気圧が交互に通過するため、突風や強い偏西風が吹き荒れやすくなります。気象物理学上、一般に風速が1m/s増すごとに体感温度は約1度下がるとされています。気温が13度であっても、風速5mのビル風に晒されれば体感温度は8度前後まで一気に低下します。
第2に、人体の「寒冷順化」のレベルです。秋の13度は、猛暑を乗り越えた体が徐々に涼しさに慣れていく段階であり、皮下脂肪や代謝が寒さに適応しきっていません。一方、真冬を耐え抜いた春の体は寒さに耐性がついているものの、暦の上での「春らしさ」を意識するあまり、薄手の服を選びすぎて底冷えを喰らうケースが多発します。
さらに見落とせないのが雨天時の罠です。雨に濡れると水分が蒸発する際に気化熱を奪い、衣服内の温度を急速に冷却します。雨の日の気温13度は、体感的には「真冬の晴天(5〜7度)」に匹敵する防寒対策が必要不可欠です。